上八万のスカルプチャ
敷地のそばには茂る木々と、ゴツゴツとした岩肌の小高い山。
この特徴的な自然環境と呼応するように、この住宅は一見すると住宅には見えない、彫刻のような力強い存在感を放っています。
分譲地の中でもひときわ目を引くランドマーク的なファサードは、窓のない漆黒の外壁で構成され、外観からは中が想像できない神秘的な印象を与えます。
しかし玄関を開けると、その印象は一変。閉ざされた外観とは対照的に、明るく開放的な吹抜けが広がり、家族を温かく迎え入れます。
リビングには室内土間空間を設け、外から帰ってきた際の動線や趣味の作業、愛犬の遊び場など多目的に活用できる工夫がなされています。
さらにその上部には踏み込みのない鉄骨階段を配置。視線が自然に抜けることで、リビング空間に広がりと軽やかさを生み出しています。
オープンキッチンの横には、小上がり土間を活かしたスタディースペースを設置。
子どもたちの勉強や読書、また在宅ワークや趣味の作業にも利用できるフレキシブルな空間です。
家族が集う場所と個々の時間が自然に共存できるよう、動線や配置にも細心の配慮がなされています。
外観の重厚感、内部の明るさと開放感、土間や小上がりの多様な使い方。
自然環境との調和と、空間の豊かさを両立させたこの住宅は、住む人の暮らしを豊かに彩るランドマーク的な家として完成しました。